M-B環境では、新しく作成した分析システムを使いながら対戦を進めています。
これまでの構築調整は、
「なんとなく重かった」
「このポケモンが強かった気がする」
といった実戦の感覚に頼る部分が大きくありました。
もちろん実戦感覚は重要ですが、
本当にその判断が正しかったのかを後から確認するのは難しいです。
そこでM-Bでは、
対戦
↓
分析
↓
問題発見
↓
改善候補作成
↓
必要なら構築変更
という改善サイクルを試していきます。
今回は、その初回となる20戦分析の結果をまとめます。
今回の分析対象
今回使用したのは、
M-1終盤から継続して使用している
カビゴン+ヤドラン軸の構築です。
M-1では最高2475まで到達しており、
今回はレギュレーション変更後のM-B環境でも
同じ考えが通用するのかを確認する意味もあり、同じ並びを使いました。
また、対戦するなかで、一部技変更を行いましたが、軽微だったため、今回は同じ構築系統としてまとめて分析しています。
構築は以下です
※ヤドランの技をなまける→れいとうビームに変更
対戦結果
- 20戦
- 18勝2敗
- 勝率90%
かなり高い勝率になりました。
ただし、今回はシーズン開始直後のため、
構築の強さだけでなく対戦相手の層も影響している可能性があります。
そのため、
「勝率90%だから強い」
と判断するのではなく、
なぜ勝てていたのか
を中心に分析していきます。
相手ポケモンを確認
最初に確認したのは、
どのポケモンと多く対戦していたかです。
最も多かったのはガブリアスでした。
20戦中11試合で確認しており、
対戦中に感じていた
「ガブリアスが多い」
という感覚とも一致していました。
ただし重要なのは、
多いことと苦手であることは別という点です。
今回はガブリアス相手の勝率も高く、
明確な苦手ポケモンとは判断しませんでした。
また、レギュレーションM-Aで苦手と感じていた
ハラバリーについても、今回のデータでは苦手候補とはなりませんでした。
今回の環境分析では、
- ガブリアスが非常に多かった
- 実戦感覚とデータが一致していた
- 明確な苦手ポケモンは見つからなかった
という結果になりました。
どのポケモンが勝利に貢献していたのか
次に、自分のポケモンごとの選出状況を確認しました。
主な選出状況
- カビゴン:20回
- ヤドラン:16回
- ライチュウ:12回
- ピクシー:9回
- カイリュー:3回
特に目立ったのはカビゴンです。
20戦すべてで選出しており、
今回の構築がカビゴンを中心に回っていたことが確認できました。
ヤドランも16回選出され、
選出した試合は全勝でした。
ただしこれは今回初めて見つかった組み合わせではありません。
シーズンM-1では、
様々な構築を試した結果、
最終的にヤドラン+カビゴン軸へ到達していました。
今回の分析結果は、
その勝ちパターンがM-B環境でも継続して機能している可能性を示しています。
ライチュウも高頻度で選出されており、
安定して役割を果たしていました。
ピクシーは選出率はそこまで高くありませんでしたが、
選出した試合は全勝でした。
ミミッキュなどの積みポケモン対策として、
適切に運用できていた可能性があります。
一方でカイリューは選出数が少なく、
現時点では評価保留としました。
組み合わせの確認
続いて、
どの組み合わせが勝っていたのかを確認しました。
特に結果が良かった組み合わせ
- カビゴン+ヤドラン:16回選出、勝率100%
- カビゴン+ピクシー:9回選出、勝率100%
- ヤドラン+ライチュウ:9回選出、勝率100%
- カビゴン+ライチュウ:12回選出、勝率83.3%
特にカビゴン+ヤドランは、
20戦中16試合で同時選出され、
勝率100%でした。
こちらは先ほどの分析でも確認した通り、
M-1終盤で形成された基本選出が、
環境変更後も継続して機能していることを確認できた結果と考えています。
初手判断の分析について
今回の分析で印象的だったのは、
初手判断分析について新しい気付きが得られたことです。
私は現在、
初手の行動改善を目的とした分析も研究しています。
実はこの考え方自体は新しいものではありません。
シーズンM-1の時点でも、
初手ポケモンや初手行動を記録する項目は用意していました。
ただし当時は、
データ収集や分析運用そのものが十分に整備できておらず、
初手判断まで分析するところには到達できませんでした。
そのため当初は、
「相手が何を初手に出しやすいか」
を分析する方向で考えていました。
しかし今回、
分析方針を整理していく中で、
より重要な視点が見えてきました。
それは、
「相手が何を初手に出したか」
ではなく、
「その初手対面で、自分は何を選択するべきだったのか」
を分析することです。
実際に発生した対面で、
自分の判断が良かったのか悪かったのかを振り返る方が、
改善には繋がりやすそうだなと感じました。
初手率分析の見直し
当初は、
相手の初手率を分析する仕組みも作っていました。
例えば、
- ガブリアスが構築にいた試合数
- そのうち初手だった回数
を集計し、
初手率を確認する形です。
ただし今回改めて考えると、
「ガブリアスは初手率18%です」
という情報だけでは、
実際のプレイ改善にはつながりません。
むしろ重要なのは、
カビゴン vs ガブリアス
という対面で、
- 攻撃するべきだったのか
- 交代するべきだったのか
- 補助技を選ぶべきだったのか
を確認することです。
そのため、
初手率分析については今後も研究を続けますが、
現時点では優先度を下げることにしました。
実際に初手分析をしてみた結果
今回は初手対面や行動も確認してみました。
しかし20戦では、
同じ初手対面がほとんど発生していませんでした。
例えば、
- カビゴン vs イダイトウ:2回
- カビゴン vs ガブリアス:2回
程度です。
さらに、
そこから行動ごとに分けると、
データはさらに少なくなります。
結果として、
- どの初手対面が苦手か
- どの行動が正解だったか
- 改善するべき判断があるか
までは判断できませんでした。
ただし、
逆に重要なことも分かりました。
初手判断分析は、
20戦程度ではなく、
もっと長期的なデータ蓄積が必要だということです。
また、
分析に必要なデータを記録するためには、
対戦ごとの負担も大きくなります。
現時点では、
初手行動まで記録して分析するよりも、
まずは対戦数を増やしてフェーズ1・フェーズ2の精度を高める方が効果的だと考えています。
そのため、
初手対面データは継続して取得するものの、
初手行動分析については一旦運用方法を見直す方針としました。
今回の分析で分かったこと
今回の20戦分析では、
構築変更につながる問題は見つかりませんでした。
一方で、
M-Aで整備してきた分析フローを実際に運用し、
どの分析が改善に繋がりやすいのか、
どの分析が長期的な研究対象なのかを整理することができました。
今回の収穫は、
構築改善そのものよりも、
分析システムを実戦投入し、
改善サイクルとして機能するかを確認できたことだと思います。
追記|追加5戦で見えてきたこと
この記事公開後も対戦を継続し、
追加で5戦を行いました。
追加5戦の結果
- 1勝4敗
結果だけを見ると大きく負け越しています。
ただし、
この5戦だけを理由に構築変更は行いません。
今回の負け試合では、
初回20戦ではほとんど遭遇しなかったポケモンや構築との対戦が増えていました。
これは、
マスターボール級到達後の対戦環境や、
シーズン序盤特有の構築多様化が影響している可能性があります。
そのため、
現時点では
「構築が弱い」
と判断するのではなく、
新しい対戦データが集まり始めた段階と考えています。
負け試合にも価値がある
今回改めて感じたのは、
苦手な相手や構築は実際に遭遇しなければ発見できないということです。
例えば、
- どのポケモンが重いのか
- どの並びが苦手なのか
- どの選出で負けているのか
といった情報は、
一定数対戦して初めて見えてきます。
その意味では、
勝ち試合だけでなく負け試合も重要なデータだと考えています。
フェーズ2とフェーズ2.5について
今回の追加対戦を通して、
分析システムについても改めて考える機会になりました。
初回20戦分析では、
初手判断を分析するフェーズ2.5について、
データ不足が課題として見えていました。
実際に対戦を続けてみると、
初手判断は想像以上に多くの条件に影響されることも分かってきました。
- 自分の構築
- 相手の構築
- 選出内容
- 技構成
- 持ち物
- 勝ち筋
さらに、
構築変更が発生すると、
同じ初手対面でも最適な行動が変化する可能性があります。
そのため、
フェーズ2.5は不要だったわけではなく、
改善判断に使うにはより多くのデータが必要な分析だったと考えています。
一方で、
相手ポケモンや選出傾向、
ポケモン同士の組み合わせを見るフェーズ2は、
20戦程度でも一定の傾向を確認できました。
実際に今回も、
- カビゴン軸が成立していること
- ヤドランが安定して機能していること
- カビゴン+ヤドランが主力選出であること
を確認できています。
現時点では、
改善サイクルの中心はフェーズ2と考えています。
また、
初手判断分析(フェーズ2.5)は、
今後の可能性を残しつつ研究対象として扱います。
ただし、
初手行動の記録は対戦負荷が大きいため、
現時点では運用を見直し、
まずは対戦数の確保とフェーズ1・フェーズ2の精度向上を優先します。
現時点の方針
追加5戦で負け越したものの、
現時点では明確な構築上の問題は見つかっていません。
そのため、
今の構築は継続して使用します。
今後、
明確な改善候補が見つかった場合は、
技や努力値のような小規模な調整を行いながら検証を進めていく予定です。
まずは対戦数を増やし、
苦手な相手や構築を発見することを優先していきます。
今回の5戦は負け越しましたが、
分析システムの考え方自体は変わっていません。
今後の方針
今回の分析と追加対戦を通して、
今後の分析運用方針も整理できました。
今後は、
対戦
↓
フェーズ1で対戦前判断
↓
20戦ごとにフェーズ2分析
↓
問題発見
↓
必要なら構築変更
という流れを中心に進める予定です。
まずは対戦数を増やし、
フェーズ1とフェーズ2のデータ精度を高めることを優先します。
また、
分析システム自体の改善も継続していきます。
例えば、
・選出不明試合をどう扱うか
・少ない対戦数でも参考にできるか
など、
分析システム自体も改善していく予定です。
